サウナで睡眠の質は上がる?寝る何時間前に入るかを論文15本からわかりやすく解説【利用者の83.5%が「よく眠れる」と回答】眠くなる仕組み・寝不足やお酒の日の注意まで

公開 2026-10-03・更新 2026-10-03・GolfCounter 編集部(ととのい時計 開発チーム)

結論

サウナの後に「よく眠れる」と感じる人は多く、世界のサウナ利用者482人のアンケートでは83.5%が睡眠によいと回答しています。眠くなるのは、サウナで上がった体の深部の温度が下がっていく途中で、休息モードの副交感神経が優位になっていくためと説明されています。ただしサウナの後の睡眠を脳波で測った質の高い試験はまだ少なく、根拠の中心はアンケートと「お湯の入浴」の研究です。眠りたい日は就寝の2〜3時間前までに、短め・少なめのセットで入り終えるのが目安で、ひどい寝不足の日や飲酒後は入らないでください。

「サウナに行った夜はよく眠れる気がするけど、本当に睡眠にいいの?」

「寝る前に入るなら、何時間前がちょうどいい?」

サウナの後の心地よい眠気を、毎日の眠りに生かしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。ところが調べてみると「睡眠の質が劇的に上がる」という話から「寝る直前はよくない」という話まで、書いてあることがまちまちです。そこでこの記事では、サウナと睡眠についての研究を、アンケート・体温の実験・お湯の入浴の研究に分けて、どこまでわかっていてどこからがわかっていないのかを整理しました。サウナの記録アプリ「ととのい時計」を作っている開発チームとして、眠りたい日の入り方、かえって眠れなくなる原因、寝不足やお酒の日の注意までまとめています。ぜひ参考にしてください。

今夜サウナに行く方へ:サウナ室の温度と使える時間から、サウナ・水風呂・休憩の時間とセット数を出す自分に合うサウナ時間診断があります。眠りたい日は、出てきた時間より少し短め・セット数を1つ少なめにして使ってください。基本の手順はサウナの入り方(何分・何セット)で解説しています。

1. サウナで睡眠の質は上がる?研究でわかっていること

最初に、「サウナで睡眠がよくなる」という話がどんな研究にもとづいているのかを整理します。根拠の種類によって、言えることの強さが大きく違うからです。

1-1. 利用者アンケート:「よく眠れる」と感じる人は多い

よく引用されるのは、オーストラリアの大学が2016〜2017年に行った世界のサウナ利用者へのオンライン調査です。有効回答482人のうち、83.5%がサウナの後に睡眠によい変化があったと答えました(Hussain ら, 2019)。回答者はおおむね週1〜2回サウナに入る人で、利用の主な目的にはリラックスやストレス解消が挙がっています。

スウェーデン北部で無作為に選ばれた25〜74歳の住民を調べた研究でも、回答した971人のうちサウナに入る641人は、入らない人より睡眠のパターンに満足している割合が高いという結果でした(Engström ら, 2024)。同じ研究グループによる、サウナを習慣にしている588人(女性384人・男性204人)の調査では、女性はサウナの後に睡眠の質がよくなったと感じていた一方、男性でははっきりした差が出ませんでした(Engström ら, 2026)。さらにさかのぼると、1980年代のフィンランドの中年1,600人の調査でも、サウナは運動や読書と並んで「眠りによい」と感じられている要素の一つに挙がっています(Urponen ら, 1988)。

アンケートの読み方に注意

どの研究も、サウナ好きが自分の感覚で答えた自己申告です。サウナに入る人は若く、運動習慣がある人が多いことも報告されていて(Engström ら, 2024)、サウナそのものの効果なのか、生活習慣の違いなのかは区別できません。「よく眠れると感じる人が多い」とは言えても、「サウナで睡眠の質が上がる」と証明されたわけではありません。

1-2. お湯の入浴の研究:寝る1〜2時間前の入浴で寝つきが早くなる(※サウナではない)

体を温めることと睡眠の関係で、いちばんしっかり確かめられているのはお湯の入浴やシャワーの研究です。17本の研究を集めて分析したまとめでは、40〜42.5℃のお湯の入浴やシャワーで自己評価の睡眠の質と睡眠効率(寝床にいる時間のうち眠っている割合)がよくなり、就寝の1〜2時間前に行うと、10分ほどでも寝つくまでの時間が短くなったと報告されています(Haghayegh ら, 2019)。

これはサウナではなく、お湯を使った入浴の研究です。サウナでも体が温まって冷めていく点は同じなので参考にはなりますが、サウナは温度も体への負担も違うため、数字をそのまま当てはめることはできません。

1-3. 水風呂の研究:冷水浴を続けた人で睡眠の質の改善

水温15℃以下の冷水浴を調べた11本の試験(合計3,177人)のまとめでは、睡眠の質や生活の質の改善が見られた一方、浸かった直後は炎症の指標がむしろ上がっていました(Cain ら, 2025)。こちらもサウナと水風呂を組み合わせた研究ではありません。水風呂の効果と入り方は水風呂の入り方と効果でまとめています。

研究種類・人数わかったこと言えることの強さ
世界のサウナ利用者調査アンケート・482人83.5%が睡眠によいと回答弱い(自己申告)
スウェーデン北部の住民調査アンケート・971人サウナに入る人は睡眠への満足度が高い弱い(生活習慣の差を区別できない)
スウェーデンの利用者調査アンケート・588人女性は睡眠の質がよくなったと感じた。男性は差なし弱い(自己申告)
就寝前の入浴のまとめ17研究のまとめ寝る1〜2時間前の入浴で寝つきが早い中程度(ただしサウナではなくお湯)
冷水浴のまとめ11試験・3,177人睡眠の質の改善が見られた中程度(ただし水風呂単独)

私たちがPubMedで確認した範囲では、サウナの後の睡眠を脳波計(睡眠ポリグラフ)で測った質の高い試験は見当たりませんでした。サウナの効果全体の根拠の強さはサウナの効果を根拠の強さで判定した解説で一覧にしています。

2. サウナの後に眠くなる3つの理由

サウナの後の眠気は、体温・自律神経・疲れの3つが重なって起きると考えると理解しやすくなります。理由がわかると、眠りたい日とそうでない日で入り方を変えられます。

2-1. 体の深部の温度が上がって、下がっていく

人の体の深部の温度(脳や内臓の温度)は1日の中で変動していて、夜に下がり始めると眠りに入りやすくなります。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」も、就寝前の入浴は手足の血管を広げて入浴後の熱の放散を促し、寝つきをよくすると説明しています。

サウナでは、この体温の上がり幅がお湯の入浴より大きくなりやすいのが特徴です。健康な若い男性を測った実験では、80℃のサウナで口の中の温度が約1.1℃、100℃で約1.9℃上がりました(Kukkonen-Harjula ら, 1989)。上がった体温が下がっていくとき、手のひらや足の裏に血液が集まって熱が逃げていきます。手足の皮膚の温度と体の中心の温度の差が大きくなるほど熱がよく逃げ、深部の温度が下がるという仕組みは、先ほどの入浴のまとめでも効果の理由として挙げられています(Haghayegh ら, 2019)。「手足が温かいと早く寝つく」ことは、1999年にNature誌に載った研究でも示されています(Kräuchi ら, 1999)。

2-2. 休息モードの副交感神経が優位になる

サウナと水風呂の間は、体を活動モードにする交感神経が強く働きます。その後の休憩では心拍数が下がり、休息モードの副交感神経が優位になっていきます。73℃のサウナに30分入った102人の研究では、入浴直後の血圧が平均137/82mmHgから130/75mmHgに下がりました(Laukkanen ら, 2018)。3セットくり返した20人の脳波を測った研究では、リラックスと関係があるとされるθ波・α波が増えていました(Chang ら, 2023。企業の研究者による論文)。自律神経の切り替わりについてはサウナと自律神経の関係で詳しく解説しています。

2-3. 汗をかき、心臓が働いた分だけ体が疲れている

93℃のサウナに25分入ったときの心臓への負荷は、60〜100ワットの中程度の運動に相当すると報告されています(Ketelhut ら, 2019)。座っているだけでも軽い運動くらいの負荷がかかり、たくさん汗をかくので、サウナの後にぐったりした眠気が来るのは不思議ではありません。ただしこの疲れには脱水も混ざっているので、水分をとらずに眠ると、夜中にのどが渇いて目が覚める原因にもなります。

理由体で起きていること眠りに生かすコツ
体温上がった深部の温度が、手足から熱を逃がして下がっていく寝る直前ではなく、下がりきるまでの時間を空ける
自律神経休憩で心拍数・血圧が下がり、副交感神経が優位に休憩を長めにとり、最後は落ち着いた状態で終える
疲れ中程度の運動に近い心臓の負荷と、汗による水分の消費セットを増やしすぎない。水分をとってから寝る

3. サウナは寝る何時間前に入る?タイミングの目安

同じ入り方でも、寝るまでの時間によって眠りへの影響は変わります。研究でわかっていることと、そこから考えられる目安を分けて示します。

まず、サウナで「寝る何時間前が最適か」を確かめた研究は、私たちが確認した範囲では見当たりませんでした。確かめられているのはお湯の入浴で、寝る1〜2時間前の入浴で寝つきが早くなるという研究のまとめ(Haghayegh ら, 2019)があり、厚生労働省の睡眠ガイドも「就寝の約1〜2時間前に入浴し身体を温めてから寝床に入ると入眠しやすくなる」としています。同じガイドは、湯温が極端に高いと交感神経の活動が高まり、かえって寝つきを妨げる可能性にも触れています。

サウナは入浴より体温が大きく上がり、交感神経も強く働きます。そのため、お湯の入浴の目安より少し早めの「就寝の2〜3時間前までに入り終える」を目安にすると無理がありません。施設から帰る時間や、帰宅後に食事をとる時間も含めて考えると、現実的にもこのくらいになることが多いはずです。

サウナを出てから寝るまで起きやすいことおすすめ度
30分以内体がほてったまま、心拍数も高めで寝つきにくいことがある避けたい
1〜2時間お湯の入浴なら最適とされる時間。高温・多セットのサウナではまだ熱が残ることも軽めのサウナなら可
2〜3時間体温が下がりきり、眠気が来るころに寝床に入りやすい目安にしたい
4時間以上体温の下がる時期と寝る時間がずれ、眠気の波を逃しやすいリラックス目的なら可

例えば23時に寝るなら、20〜21時までにサウナを出るのが一つの目安です。表の「起きやすいこと」は体温の仕組みからの目安で、人によって合う時間は違います。何日か時間を変えて試し、寝つきのよかった時間を覚えておくのが確実です。

3-1. 朝や昼のサウナは夜の眠りに関係ある?

朝や昼に入ったサウナが夜の眠りをよくするかどうかを調べた研究は見当たりません。体温の仕組みから考えると、夜の寝つきに直接つながるのは寝る数時間前の入浴です。朝や昼のサウナは、眠りのためというより、気分転換やリフレッシュとして楽しむものと考えておくのがよいでしょう。サウナで眠くなった後に車を運転する場合は、十分に休んでからにしてください。

4. よく眠りたい日のサウナの入り方

眠りたい日は、ととのいを深く狙う日より「上げすぎず、落ち着いて終える」のがポイントです。体温を上げることは必要ですが、交感神経を強く刺激しすぎると、寝る時間になっても体が活動モードのままになりやすいからです。

  1. 夕方〜夜の早めに着く:就寝の2〜3時間前に出られるよう、逆算して入り始めます。
  2. 体を洗い、水分をとる:コップ1〜2杯の水やお茶を先に飲んでおきます。
  3. サウナ:下段や中段で、しっかり汗が出るまで。高温の上段やロウリュ直後の熱い時間は避け、長く我慢しません。
  4. 水風呂:かけ水をしてから、30秒〜1分ほど。冷たすぎる水風呂に長く入ると交感神経が強く働きます。苦手ならぬるめのシャワーで十分です。
  5. 休憩:体をふいて、5〜10分ゆったり座ります。最後のセットの休憩は少し長めにとります。
  6. 2セット前後で終える:眠りたい日はセット数を増やさず、疲れを残さないようにします。
  7. 最後に水分をとり、体を冷やしすぎない:湯冷めしない服装で帰ります。
項目よく眠りたい日しっかりととのいたい日
時間帯就寝の2〜3時間前までに終える時間に余裕のある日中〜夕方
サウナ下段・中段で汗が出るまでしっかり温まるまで(慣れても12分以内)
水風呂短め、またはぬるめのシャワー温度に合わせて30秒〜2分
休憩最後は長めに、落ち着いて終える5〜10分を各セットで
セット数2セット前後2〜3セット

休憩は外気浴ができる施設なら、風に当たりながら座るのも気持ちよい方法です。寒い季節は冷えすぎないようにタオルをかけてください。休憩の過ごし方は外気浴のやり方と効果で解説しています。温度別の時間の目安はサウナの入り方で確かめられます。

5. サウナの後にかえって眠れない5つの原因

「サウナに行ったのに、その夜は目が冴えて眠れなかった」という声も少なくありません。多くは入り方や時間帯で説明できるので、よくある原因と対処を並べました。

よくある原因なぜ眠れなくなるか試すこと
① 寝る直前まで入っていた体温が下がりきらず、ほてったまま寝床に入る就寝の2〜3時間前までに出る
② 高温・ロウリュで温まりすぎた交感神経が強く働き、興奮が残る下段で控えめに。眠りたい日はロウリュの熱波を避ける
③ 冷たい水風呂に長く入った冷水で興奮のホルモンが大きく増える短めにする。ぬるめのシャワーに替える
④ 休憩所でコーヒーやエナジードリンクを飲んだカフェインは夕方以降にとると夜の睡眠に響きやすい水・麦茶・ノンカフェインの飲み物にする
⑤ 寝室が暑い・体に熱がこもっている暑い環境は夜中の目覚めを増やし、深い眠りを減らす寝室を涼しくし、薄手の寝具にする

③については、14℃の水に1時間浸かった実験でノルアドレナリンが約5.3倍(+530%)に増えたという報告があります(Šrámek ら, 2000)。水風呂の1〜2分とは条件がまったく違いますが、冷たい水が体を覚醒の方向に押す向きは確かです。④のカフェインについては、厚生労働省の睡眠ガイドが「夕方以降の摂取は夜間の睡眠に影響しやすい」としています。⑤は、睡眠中の暑さが目覚めを増やし、深い睡眠やレム睡眠を減らすことが研究のまとめで示されています(Okamoto-Mizuno ら, 2012)。

サウナの後に頭痛がして眠れないという場合は、温まりすぎや脱水が関わっていることがあります。原因と対処はサウナの後の頭痛の原因と対処でまとめています。

6. 寝不足(睡眠不足)の日のサウナは危険?

「寝不足でだるいから、サウナでリセットしたい」と考える人もいますが、ひどい寝不足の日のサウナは控えるのが無難です。理由は、公的な注意喚起と、寝不足の体でサウナに入った実験の両方にあります。

消費者庁の注意喚起(2024年6月)は、体調不良や発熱があるときのサウナ利用を避けるよう呼びかけています。同じ資料には、スーパー銭湯のサウナ室で座ったまま意識を失い、触れていた部分に重いやけどを負って足の指を切断した事例も紹介されています。寝不足でサウナ室に入ると、暑さの中でうとうとしてしまうおそれがあります。サウナ室の中で眠気を感じたら、時間にかかわらずすぐに出てください。

リトアニアの研究グループは、若い男性に36時間眠らない状態をつくり、8時間・4時間眠った場合と比べながら80〜90℃のサウナに入ってもらいました(Cernych ら, 2021)。8時間・4時間眠った場合はサウナの後に血圧が下がりましたが、36時間眠らなかった場合はかえって血圧が上がり、汗の量が減り、体の芯に熱をためる反応も弱まっていました。研究者は、徹夜の後は暑さに対する自律神経の反応が鈍くなっている可能性を指摘しています。

前夜の睡眠実験で見られたサウナ後の変化
8時間血圧が下がる方向の変化が残った
4時間血圧が下がる方向の変化が残った
36時間眠らず(徹夜)血圧が上がり、汗の量が減り、体の芯に熱をためる反応が弱まった

この実験は若く健康な男性が対象で、4時間睡眠ではサウナ後の血圧の変化に大きな違いは出ていません。それでも、徹夜明けのような強い睡眠不足の日は、体の反応がふだんと違うことがわかります。厚生労働省の睡眠ガイドは、成人は少なくとも6時間以上の睡眠を確保することを勧めています。寝不足が続いているなら、サウナで疲れを取ろうとするより、まず眠る時間を確保するほうが先です。

睡眠薬や精神安定剤を飲んだ後の入浴は危険だとして、消費者庁(2018年)が注意を呼びかけています。眠るために薬を飲んでいる人は、薬を飲む前にサウナを済ませ、通院中なら主治医に確認してください。ほかに注意が必要な人はサウナの危険とデメリットで整理しています。

7. お酒・寝酒とサウナの組み合わせ

「サウナの後のビールでぐっすり」という過ごし方は人気がありますが、睡眠の面でも安全の面でもおすすめできません。ここでは、サウナの前と後に分けて理由を整理します。

まず飲酒後のサウナは、消費者庁が利用を避けるよう呼びかけている状態の一つです(二日酔いを含む)。サウナの利点とリスクをまとめた論文でも、飲酒しながらのサウナは低血圧や不整脈、突然死のリスクを高めると指摘されています(Hannuksela ら, 2001)。サウナで血管が広がり血圧が下がっているところに、お酒の作用が重なるためです。

次にサウナの後のお酒です。厚生労働省の睡眠ガイドによると、お酒は一時的には寝つきをよくし、睡眠の前半の深い眠りを増やします。しかし睡眠の後半の眠りの質は大きく悪くなり、飲む量が増えるほど夜中に目が覚める回数が増えます。眠るためにお酒を飲む「寝酒」も、睡眠の質を悪くする可能性があるとして勧められていません。サウナで汗をかいた体にお酒が入ると、脱水も進みやすくなります。

組み合わせ起きやすいことおすすめの対処
飲酒後にサウナ低血圧・不整脈・事故のリスク入らない。お酒が抜けるまで待つ
サウナの後にお酒寝つきはよくても、後半の眠りが浅くなる。脱水が進むまず水分を補う。飲むなら少量に
寝酒として飲む睡眠の質の悪化、続けると飲まないと眠れない状態にサウナの日も寝酒はしない

サウナの後に飲むものは、まず水や麦茶などで汗の分を補うのが基本です。どうしてもお酒を飲みたいときは、水分を十分にとった後に少量にとどめ、寝る直前は避けてください。

8. よく眠れた日の入り方を記録しておく

サウナと睡眠の相性は、人によってかなり違います。研究の目安を出発点に、自分によく合う入り方を見つけるには、入った日の内容を残しておくのがいちばん確実です。

例えば「何時ごろに、何セット、どのくらい温まったか」と「その夜よく眠れたか」を並べていくと、「3セット入った日は目が冴える」「休憩を長くとった日は寝つきがよい」といった自分の傾向が見えてきます。サウナでの心拍数の上がり方は温まり具合の目安になるので、サウナの心拍数の目安もあわせて参考にしてください。

ととのい時計は、iPhone・Apple Watch・Android で使えるサウナ記録アプリです。高温浴・水風呂・休憩の3つのタイマーがあり、Apple Watch で測った心拍から、温まり・冷え・回復・時間バランスの4つの要素で0〜100の「ととのいスコア」を出します。セットごとの心拍グラフと履歴で、よく眠れた日の入り方を後から見返せます。睡眠そのものを測る機能はないので、眠れたかどうかは自分の感覚と合わせて振り返ってください。

9. よくある質問

サウナは寝る何時間前に入るのがいい?

サウナで最適な時間を確かめた研究は見当たりませんが、就寝の2〜3時間前に入り終えるのが一つの目安です。お湯の入浴では「就寝の1〜2時間前」に入ると寝つきがよくなるという研究のまとめがあり、厚生労働省の睡眠ガイドも同じ目安を示しています。サウナは入浴より体温が大きく上がるうえ、帰宅の時間もかかるので、少し早めに切り上げると無理がありません。

サウナの後に眠くなるのはなぜ?

サウナで上がった体の深部の温度が下がっていく途中にあること、休息モードの副交感神経が優位になっていくこと、汗をかいて体が疲れていることが重なるためと説明されています。お湯の入浴でも、体温が下がる過程で寝つきがよくなることが確かめられています。

サウナで本当に睡眠の質は上がる?

「よく眠れる」と感じる人が多いのは確かで、世界のサウナ利用者482人のアンケートでは83.5%が睡眠によいと答えています。ただし自己申告のアンケートが中心で、サウナの後の睡眠を脳波で測った質の高い試験は、私たちが確認した範囲では見当たりませんでした。「眠りやすくなる人が多い」までは言えても、「睡眠の質が必ず上がる」とは言い切れません。

寝不足の日にサウナに入ってもいい?

ひどい寝不足の日は控えるのが無難です。消費者庁は体調不良のときのサウナ利用を避けるよう呼びかけています。36時間眠らなかった若い男性の実験では、サウナで体の芯に熱をためる反応や発汗が弱まり、サウナ後の血圧の下がり方も、よく眠った日とは違っていました。

サウナの後にお酒を飲むとよく眠れる?

おすすめしません。お酒は一時的に寝つきをよくしますが、睡眠の後半の眠りの質を悪くし、飲む量が増えるほど夜中に目が覚めやすくなると厚生労働省の睡眠ガイドで説明されています。飲酒しながらのサウナは低血圧や不整脈のリスクも指摘されていて、飲酒後のサウナは消費者庁も避けるよう呼びかけています。

毎日サウナに入れば不眠が治る?

そう示した研究は見当たりません。サウナの後に寝つきがよくなると感じる人は多いものの、不眠症の治療としての効果は確かめられていません。眠れない状態が続く、日中の眠気がひどいといった場合は、サウナで何とかしようとせず、医療機関に相談してください。

家のお風呂とサウナ、睡眠にはどちらがいい?

寝つきへの効果がまとめて確かめられているのは、40〜42.5℃のお湯での入浴やシャワーです。サウナは同じ方向の変化が起きると考えられていますが、直接比べた質の高い研究は見当たりません。寝る1〜2時間前に家のお風呂、サウナは夕方〜夜の早めの時間に、と使い分けると無理がありません。

10. まとめ

サウナの後に「よく眠れる」と感じる人は多く、その理由は体温・自律神経・疲れの3つで説明できます。一方で、睡眠の質が上がると証明した質の高い試験はまだ少ないことも押さえておきましょう。最後にポイントを振り返ります。

  • サウナ利用者482人のアンケートでは83.5%が睡眠によいと回答。ただし自己申告で、脳波で測った試験は見当たらない
  • 寝る1〜2時間前の入浴で寝つきが早くなるのはお湯の入浴の研究。サウナは少し早めの就寝2〜3時間前に入り終えるのが目安
  • 眠りたい日は、高温・ロウリュ・冷たすぎる水風呂を避け、2セット前後で落ち着いて終える
  • 寝る直前のサウナ、カフェイン、暑い寝室は、かえって眠れない原因になる
  • ひどい寝不足の日、飲酒後、睡眠薬を飲んだ後は入らない。サウナ後の寝酒も控える

まずは次のサウナで、寝る時間から逆算して2〜3時間前に出るように予定を組み、少し短めの時間配分で入ってみてください。どのくらいの頻度で通うかはサウナに毎日入っていいかの解説を参考にしてください。よく眠れた日の入り方を残しておけば、自分に合う入り方を再現しやすくなります。