サウナの温度は何度?多くは80〜100℃、でも下段は50℃前後種類別の温度・湿度と120℃の危険を論文でわかりやすく。水風呂の温度・やけどしない理由まで
結論
一般的なドライサウナの温度は80〜100℃前後です。ただし同じ部屋でも座る段で大きく違い、室温100℃のサウナ室で中段は70〜80℃、下段は50℃付近という調査があります。スチームやミストは40〜50℃前後と低めですが、湿度が高いぶん体は熱を受けやすくなります。水風呂は16〜19℃前後の施設が多く、どちらも公的な「適温」の基準はありません。温度が高いほど心拍数や体温の上がり方は大きくなるので、温度に合わせて入る時間を短くするのが基本です。
「サウナって普通は何度くらいなの?」
「100℃とか120℃のサウナに入っても、体は大丈夫?」
施設によって温度計の数字がまったく違い、どこからが熱すぎるのか迷っている方も多いのではないでしょうか。調べても「80〜100℃が一般的」とだけで、温度で体の何が変わるのかまではよくわかりません。そこでこの記事では、消費者庁や日本サウナ・スパ協会の資料、サウナの温度を変えて体の反応を測った論文をもとに、温度の目安と体への影響を整理しました。サウナの記録アプリ「ととのい時計」を作っている開発チームとして、温度に合わせた時間の考え方までまとめています。ぜひ参考にしてください。
すぐ知りたい方へ:行くサウナの温度と自分の経験から、サウナ・水風呂・休憩の時間とセット数を出す自分に合うサウナ時間診断があります。入り方の全体像はサウナの入り方(何分・何セット)にまとめています。
1. サウナの温度は何度?平均と公的な基準
まずは普通のサウナが何度か、公的な決まりがあるのかを整理します。温度計を見たときの判断基準になります。
消費者庁の注意喚起(2024年6月)では、サウナ室の多くは室温50〜100℃に設定されていると説明されています。日本医科大学の症例報告でも、国内で使われているサウナの設定温度は80〜100℃のものが多いと書かれています(小野ら, 2009)。
「サウナの平均温度」を全国で集計した統計は、私たちが調べた範囲では見つかりませんでした。50℃台はスチームやミストなど湿度の高いタイプ、80〜100℃はドライサウナと考えるとわかりやすいです。
1-1. 温度帯の呼び方(高温・中温・低温)
温度帯は次のように呼び分けられることがよくあります。当サイトの時間の目安もこの区分です。
| 呼び方 | 温度の目安 | よくあるタイプ | 体感 |
|---|---|---|---|
| 高温 | 90℃以上 | ドライサウナ・遠赤外線の高温設定 | 数分で汗が出る。息を吸うと鼻や喉が熱い |
| 中温 | 70〜89℃ | フィンランド式・ロウリュ可のサウナ | じわじわ温まる。ロウリュで一気に熱くなる |
| 低温 | 40〜60℃前後 | スチーム・ミスト・塩サウナ | 温度のわりに蒸し暑い。汗と湯気で肌が濡れる |
公的な区分ではないので、名前より温度計の数字を見るほうが確実です。
1-2. サウナの温度に公的な基準はある?
確認できた範囲では、サウナ室の温度の上限・下限を数値で定めた国の基準は見当たりませんでした。厚生労働省の「公衆浴場における衛生等管理要領」では、サウナ室に見通せる窓や非常用ブザーを設けること、入浴上の注意を掲示することなどが定められています(厚生労働省の通知に抄録あり)。
業界団体の日本サウナ・スパ協会は、会員施設向けの自主管理基準(2019年)で、サウナ室に利用基準温度を表示し、温度計を適当な位置に設置すること、室内の温度と湿度を定期的に測って記録を3年以上保存することを求めています。温度は施設ごとに決め、表示・管理する仕組みです。
2. 種類別のサウナの温度と湿度
サウナは種類によって温度も湿度も大きく違います。行く施設のサウナがどのタイプかを確かめてください。
| 種類 | 温度の目安 | 湿度の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ドライサウナ(高温) | 80〜100℃前後 | 低い(10〜20%前後) | 日本の銭湯や温浴施設に多い |
| フィンランド式 | 80〜90℃前後 | ふだんは低く、ロウリュで一時的に上がる | 石に水をかけて蒸気を出す前提 |
| ロウリュ・アウフグースのある施設 | 70〜100℃前後 | 水をかけた直後に大きく上がる | 蒸気が来ると体感が一気に上がる |
| スチームサウナ | 40〜50℃前後 | ほぼ100% | 温度は低いが蒸し暑い |
| ミストサウナ | 40℃前後 | 高い(霧で満たす) | 家庭の浴室にもある |
| 遠赤外線サウナ | 40〜65℃前後(施設では高温設定もある) | 低い | 赤外線で体を直接温める |
| 塩サウナ | 40〜50℃前後 | 高い | 塩を肌にのせる。スチーム系が多い |
| (参考)岩盤浴 | 室温40℃程度 | 80%程度 | 温めた石の上に横になる |
目安は、消費者庁の資料のドライ/ウェットの分類、温度範囲をまとめた論文の解説(Podstawski ら, 2023)、岩盤浴の定義(日本サウナ・スパ協会)に、施設の案内でよく見る範囲を合わせたものです。公的な分類ではないので、実際の温度は各施設の掲示で確かめてください。
2-1. ドライサウナとフィンランド式サウナ
日本の多くの施設にあるのは、空気を温める乾いたドライサウナです。前述の論文では、伝統的なフィンランド式サウナは80〜100℃・相対湿度10〜20%の乾いた空気に、石に水をかけたときだけ湿度が上がる時間が混ざる、と説明されています(Podstawski ら, 2023)。
2-2. ロウリュができるサウナ
ロウリュは熱した石に水をかけて蒸気を出すことで、温度計の数字はあまり変わらなくても、湿度が上がり肌に感じる熱さは大きく上がります。ロウリュやアウフグースの仕組みと入り方はロウリュ・アウフグースとはで詳しく解説しています。
2-3. スチームサウナ・ミストサウナ・塩サウナ
スチームやミストは温度が40〜50℃前後と低く、ドライサウナが苦手な人でも入りやすいタイプです。ただし湿度が高いと汗が蒸発しにくく、体の熱が逃げにくくなります。若い女性10人を対象にした研究では、91℃・湿度18%の乾式サウナより、59℃・湿度約60%の湿式サウナのほうが心拍数と体温の上がり方が大きかったと報告されています(Pilch ら, 2019)。温度が低いからといって長く入ってよいわけではありません。
3. 上段と下段で温度はどれくらい違う?
同じサウナ室でも、座る場所で温度は数十℃違います。知っておくと熱さを自分で調節できます。
温められた空気は上にたまるので、サウナ室は床から高いほど熱くなります。消費者庁の資料では、室温100℃のサウナ室で、上段が最も温度が高く、中段が70〜80℃、下段が50℃付近という調査結果が紹介されています。同じ資料の有識者コメント(東京都市大学 早坂信哉教授)では、1段上がると10℃ほど温度が上がるため、まずは温度の低い下段に座り、体が慣れたら上段に移ることがすすめられています。
| 座る場所 | 室温100℃の部屋(消費者庁資料) | 室温70〜90℃の部屋(日本サウナ・スパ協会) | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 上段 | 最も高い | 頭の位置で約90℃(高温エリア) | 慣れた人。短めに |
| 中段 | 70〜80℃ | 頭の位置で約80℃(中温エリア) | ふつうに入れる人 |
| 下段 | 50℃付近 | 頭の位置で約70℃(低温エリア) | はじめての人・その日の体調がいまひとつの人 |
日本サウナ・スパ協会のサウナ・スパ健康アドバイザー公式テキストでも、座る高さで高温と低温を使い分けられると説明されています。
3-1. 温度計は「その場所の温度」しか示さない
サウナ室の温度計に表示されているのは、温度計が取り付けられている位置の温度です。消費者庁の資料でも、サウナ室全体の温度を示しているわけではないと説明されています。出入口の近くは低く、ヒーターの近くは高くなります。
温度計が上段の頭の高さにあるなら、下段は表示よりかなり低いと考えてください。温度計の数字と座る段はセットで見るのがコツです。
4. なぜ100℃のサウナでもやけどしないのか
100℃のお湯ならすぐやけどするのに、100℃のサウナには何分も入っていられます。理由を知ると、本当にやけどが起きる場面も見えてきます。
4-1. 空気は水より熱を伝えにくい
一番の理由は、空気が水に比べて熱をずっと伝えにくいことです。日本サウナ・スパ協会の公式テキストのコラムでは、28℃の温度計を40℃の湯に入れると0.5秒で40℃に達するのに対し、40℃のサウナ室に置くと約300秒かかる、という例が紹介されています。
4-2. 汗の蒸発が皮膚を冷やしている
もう1つの理由が汗です。汗が蒸発するとき、皮膚の熱を奪っていきます。日本医科大学の症例報告では、先行研究として、サウナに入ると皮膚の温度は直後に急に上がり、約3分後に44.6℃前後で頭打ちになること、大量の汗の気化熱で皮膚が冷やされて体表の温度がほぼ一定に保たれることが紹介されています(小野ら, 2009)。
ロウリュで「急に熱い」と感じるのは、汗が蒸発しにくくなり、蒸気が皮膚の上で水に戻るときに熱を出すためと説明されています。あくまで大まかな説明で、実際は風の流れや肌の濡れ方でも変わります。
4-3. それでもサウナでやけどは起きている
消費者庁の資料では、事故情報データバンクに登録されたサウナ浴の事故(78件・82人)のうち、受傷内容で最も多いのが「やけど」の31件でした。事例には、同じ姿勢を10分続けた、電球に触れた、ロウリュの蒸気を浴びた、意識を失って長く触れていた、といったケースがあります。
前述の症例報告では、飲酒後にサウナの床で眠ってしまい、顔に重い低温やけどを負った例が報告されています。床の温度は40〜50℃に設定されていることが多く、この温度でも長く触れ続けると低温やけどが起こりうると指摘されています(小野ら, 2009)。サウナ室で眠らない、飲酒後は入らない、金属のアクセサリーやロッカーの鍵を肌に当てない、照明や扉のガラスに触れない、ロウリュは施設の方法に従う、を守ってください。
5. 温度が上がると体はどう変わる?温度と時間の関係
温度が10〜20℃違うだけで、体への負担ははっきり変わります。時間を決める根拠として読んでください。
健康な若い男性8人をフィンランド式サウナで調べた実験では、80℃と100℃の乾いたサウナに「つらいと感じるまで」入ってもらい、体の変化を比べました(Kukkonen-Harjula ら, 1989)。
| 条件 | 心拍数の上がり方 | 体温(口の中)の上がり方 | ノルアドレナリン |
|---|---|---|---|
| 80℃・乾燥 | 約60%上昇(約1.6倍) | 約1.1℃上昇 | 約100%増加 |
| 100℃・乾燥 | 約90%上昇(約1.9倍) | 約1.9℃上昇 | 約160%増加 |
| 80℃で途中から湿度を上げ、限界まで | 約130%上昇(約2.3倍) | 約3.2℃上昇 | 約310%増加 |
80℃と100℃の差は20℃ですが、体温の上がり方は2倍近くです。時間の違いも含んだ数字ですが、温度が高いほど短い時間で体が強く反応するという向きははっきりしています。
5-1. 温度1℃・湿度1%でどれくらい違うか
健康な成人50人が自由にロウリュできるフィンランド式サウナに10分×4回入った研究では、温度と湿度がそれぞれ別々に心拍数を押し上げていました。温度が1℃上がるごとに心拍数が約1.40拍/分、湿度が1%上がるごとに約0.37拍/分上がる関連があったと報告されています(Laatikainen-Raussi ら, 2026)。単純に当てはめると、温度が10℃高いサウナでは心拍数が14拍/分ほど高くなる計算です。
5-2. 長く入るほど負担は増え続ける
温度だけでなく、時間も負担を大きくします。19人が93℃のサウナに25分入った研究では、心拍数と血圧は入っている間ずっと上がり続け、心臓への負荷は60〜100ワットの中程度の運動に相当しました(Ketelhut ら, 2019)。消費者庁の資料の有識者コメントでも、汗をかいたら体温は0.5〜1.0℃ほど上がっていて、我慢し続けると熱中症になると説明されています。
温度と時間を組み合わせた目安は、次のとおりです。当サイトのサウナの入り方で使っている、一般に案内されている範囲を温度と慣れで組み合わせたもので、医学的に安全が保証された基準ではありません。
| サウナ室の温度 | はじめて | 何度か入った | 慣れている |
|---|---|---|---|
| 高温(90℃以上) | 3〜5分 | 4〜8分 | 6〜10分 |
| 中温(70〜89℃) | 5〜6分 | 6〜10分 | 8〜12分 |
| 低温・ミスト・スチーム | 8〜9分 | 9〜13分 | 11〜15分 |
時間は「ここまでに出る」上限の目安で、ここまで入らなければいけない時間ではありません。行く施設の温度と自分の経験を選ぶだけで、水風呂・休憩・セット数まで組み立てられる自分に合うサウナ時間診断も使ってみてください。サウナ中の心拍数の具体的な目安はサウナの心拍数の目安で解説しています。
6. 120℃など高温サウナの注意点
100℃を超える高温のサウナを試す前に、120℃で何が起きたかを調べた研究を知っておいてください。
ポーランドの研究では、サウナにたまに入る程度の女子大学生22人が、1週間の間をあけて80℃(湿度14〜16%)と120℃(湿度12〜14%)のドライサウナに20分ずつ座って入り、その後10〜11℃の水に1分浸かりました(Podstawski ら, 2023)。
| 項目 | 80℃・20分 | 120℃・20分 |
|---|---|---|
| 気分(POMS という質問票) | 活力が上がり、緊張・落ち込み・怒り・疲労・混乱が減った | 逆に悪化した |
| 失神 | なし | 3人が失神(入って18分37秒〜19分01秒で退室) |
| 失神の前ぶれ | — | 嘔吐とぼんやりした混乱が、失神を予測する主な症状だった |
| 著者らの結論 | たまに入る女性にすすめられる温度 | このグループにはすすめられない |
論文は、高すぎる温度が吐き気や混乱などの熱疲労の症状を起こしうると結論づけています。対象は22人と少なく、20分と長めの条件なので、短時間の入浴にそのまま当てはまるわけではありません。それでも、温度が高いサウナほど「いつもと同じ時間」入るのは危ないことを示す結果です。
高温のサウナに入るときは、下段から始めて時間を短くし、吐き気、頭がぼんやりする、めまい、強い動悸のどれかを感じたら、時間にかかわらずすぐに出て、涼しい場所で座るか横になってください。アウフグースなどのイベント中でも我慢せずに出ることが、消費者庁の資料でもすすめられています。
7. 水風呂の温度は何度?水温別の目安
水風呂の温度も施設によって大きく違います。水温を見て入り方を変えると、冷えすぎを避けやすくなります。
水風呂の水温にも、確認できた範囲では公的な数値の基準はありません。日本サウナ・スパ協会の自主管理基準でも、浴槽水の温度は「適温に保つこと」とされているだけです。実際は10℃以下から20℃台まであり、16〜19℃前後が多く見られます。
| 水温 | 体感 | 時間の目安 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 20℃以上 | ひんやりする程度 | 2〜3分 | はじめての人・水風呂が苦手な人 |
| 16〜19℃ | 多くの施設の標準的な冷たさ | 1〜2分 | ふつうに入れる人 |
| 11〜15℃ | かなり冷たい | 30秒〜1分 | 水風呂に慣れた人 |
| 10℃以下 | 痛いほど冷たい(「シングル」と呼ばれる) | 15〜30秒 | 慣れた人でも短く。無理に入る必要はない |
水温によって体の反応そのものが変わることもわかっています。水に1時間浸かった実験では、32℃では心拍数と血圧が下がり、20℃でも心拍数と血圧は下がった一方で代謝は93%上がりました。14℃になると心拍数と血圧が上がり、代謝は350%、血中のノルアドレナリンは約5.3倍に増えています(Šrámek ら, 2000)。水風呂とは条件が違いますが、冷たいほど刺激が強くなる向きは確かです。
消費者庁の資料では、サウナの直後に急に水風呂へ入ると血圧が200mmHg程度まで上がったという報告が紹介されています。ぬるいお湯で汗を流し、手足にかけ水をしてから少しずつ入ってください。水風呂が苦手な人や、入ると動悸がする人は、無理に入らずサウナと外気浴をくり返す入り方でもかまいません。
水風呂の効果や、冷たさに慣れるコツは水風呂の効果と正しい入り方で詳しく解説しています。
8. 自分に合う温度の選び方
誰にとっても正しい温度はありません。経験と体調に合わせて温度と座る場所を選びます。
| こんな人 | 選びたい温度・場所 | ポイント |
|---|---|---|
| はじめての人 | 中温(70〜89℃)の下段、またはスチーム・ミスト | 5分前後から。物足りないくらいで出る |
| 何度か入って慣れてきた人 | 中温の中段〜上段、高温の下段 | 温度が上がったら時間を短くする |
| 高温が好きな慣れた人 | 高温(90℃以上)の上段も可 | 長居しない。ロウリュ直後は特に短く |
| 中高年の人・暑さに弱い人 | 中温の下段 | 水風呂はかけ水から。急な温度差を避ける |
| 持病がある人・妊娠中の人 | 入る前に主治医に確認 | 温度にかかわらず、自己判断で入らない |
消費者庁の資料では、体調不良・発熱時、重い心臓や肺の病気、食事や運動の直後、飲酒後(二日酔いを含む)は利用を避け、脳卒中の後・心臓病や高血圧の治療中・妊娠中は主治医に確認することがすすめられています。飲酒しながらのサウナは、低血圧や不整脈、突然死のリスクを高めると指摘されています(Hannuksela ら, 2001)。サウナの危険とデメリットはサウナの危険性とデメリットにまとめています。
9. 温度ごとの体の反応を記録する
同じ温度と時間でも、体の反応は人や日によって違います。自分に合う温度を見つける近道は、条件と反応を残しておくことです。
温度・段・時間と心拍数の上がり方をセットで見ていくと、自分なりの基準ができてきます。ととのい時計は、iPhone・Apple Watch・Android で使えるサウナ記録アプリです。高温浴・水風呂・休憩の3つのタイマーがあり、Apple Watch で測った心拍から、温まり・冷え・回復・時間バランスの4つの要素で0〜100の「ととのいスコア」を出します。セットごとの心拍グラフや履歴、施設名の記録で、温度の違う施設での入り方を振り返れます。
10. よくある質問
サウナの平均温度は何度?
公的な統計としての「平均温度」はありません。消費者庁の資料では、サウナ室の多くは室温50〜100℃に設定されているとされ、日本の医学論文でも国内のサウナの設定温度は80〜100℃のものが多いと書かれています。一般的なドライサウナなら80〜100℃前後、と考えておくとずれは小さいです。
サウナの温度に法律や公的な基準はある?
確認できた範囲では、サウナ室の温度の上限や下限を数値で定めた国の基準は見当たりませんでした。厚生労働省の「公衆浴場における衛生等管理要領」では、室内を見通せる窓や非常用ブザー、入浴上の注意の掲示などが定められています。日本サウナ・スパ協会の自主管理基準では、利用基準温度の表示と温度計の設置、温度・湿度の定期的な測定と記録の保存が求められています。
100℃のサウナでやけどしないのはなぜ?
空気は水よりも熱をずっと伝えにくく、さらに汗が蒸発するときに皮膚の熱を奪うためと説明されています。日本サウナ・スパ協会のテキストでは、同じ40℃でも温度計が湯の温度に達するまで0.5秒、空気では約300秒かかるという例が紹介されています。ただし金属や照明、ロウリュの蒸気、長く触れた床や壁ではやけどが起きています。
120℃のサウナは危険?
体への負担はかなり大きくなります。若い女性22人が80℃と120℃のサウナに20分ずつ入った研究では、80℃では気分が良くなった一方、120℃では気分が悪化し、3人が18〜19分ほどで失神しました(80℃では失神なし)。高温のサウナに入るなら短く、少しでも吐き気やぼんやり感があればすぐに出てください。
水風呂は何度が目安?
水風呂の水温にも公的な基準はなく、施設によって10℃以下から20℃台まであります。多くの施設は16〜19℃前後で、この温度なら1〜2分、15℃以下なら30秒〜1分がひとつの目安です。冷たいほど刺激が強いので、はじめての人は20℃前後やシャワーから試すと安心です。
11. まとめ
サウナの温度は、数字そのものより「どの種類のサウナの、どの段に、何分いるか」で体への影響が決まります。最後にポイントを振り返ります。
- 一般的なドライサウナは80〜100℃前後。公的な平均温度や温度の上限の基準はない
- 同じ部屋でも1段で約10℃違い、室温100℃でも下段は50℃付近
- 100℃でやけどしないのは空気が熱を伝えにくく汗が皮膚を冷やすから。ただし床・金属・蒸気・眠り込みでやけどは起きている
- 温度が高いほど心拍数と体温は大きく上がる。120℃・20分の研究では3人が失神した
- 水風呂は16〜19℃前後が多く、冷たいほど時間は短く。かけ水をしてから入る
次にサウナに行ったら、まず温度計の数字と位置を確かめて、座る段と時間を決めてみてください。温度ごとの入り方を記録しておけば、はじめての施設でも自分に合う時間がすぐにわかるようになります。