ダブルペリア(新ペリア方式)の計算方法|実測2,666ラウンドで見る隠しホール・上限36・同点の扱い計算式と例、ページ内の計算ツール、幹事の手順。「運と実力」の割合も数字で出します
「ダブルペリアって結局どう計算するの?」「隠しホールは誰がいつ決めるの?」「上限36ってなに?」——コンペの案内に「新ペリア方式」と書いてあっても、仕組みを説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか。そこでこの記事では、計算式と例、ページ内の計算ツール、隠しホールの引き方、上限と打数制限、同点の決め方を、参加者が結果を読めて幹事がその場で集計を終えられる順に整理しました。さらに、スコア管理アプリ GolfCounter に記録された2,666ラウンドの実データで「隠しホールの引き方だけでハンデが何打動くのか」「グロス1位はネットでも勝てるのか」を試算し、「運と実力の両方」と言われる理由を数字で確かめます。ぜひ参考にしてください。
2026-09-21更新
ダブルペリア計算ツール(18ホール入力・隠しホール抽選つき)
各ホールのパーと打数を合わせ、「隠しホールを引く」を押すと、前半6・後半6(パー合計48)の隠しホールを引いてハンデとネットを出します。上限(なし/30/36/40)とダブルパーカットの切り替えで、同じスコアでもハンデがどう変わるかを確かめられます。1人分の試算用で、保存はしません。
各ホールのパーと打数をタップで合わせてください。パーの初期値は一般的な 72 の並びです。
隠しホールは押すたびに引き直せます。何度か引いて、ハンデがどれくらい動くかを見てみてください。下の実測データの節で、その動き幅を2,666ラウンドで集計した結果を載せています。
ダブルペリア(新ペリア方式)とは
ダブルペリアは、コンペの順位を決めるためにその日のスコアからハンデを作る方式です。事前のハンディキャップがいらないので、初参加の人や実力がばらばらな集まりでも、全員に優勝の可能性が出ます。日本のプライベートコンペでは最も広く使われている方式で、「新ペリア方式」「新ペリア」と書かれていても中身は同じです。
名前の由来
もとになった「ペリア方式」は18ホールのうち6ホールを隠しホールにします。その倍の12ホールを使うので「ダブル」、ペリアの後にできたので「新」と呼ばれます。さらに18ホール全部を使う「新新ペリア」もあります(違いは後述)。
仕組みは3ステップです。①18ホールのうち12ホールを、参加者に知らせずに「隠しホール」として決めておく。②各自の隠しホールの打数からハンデを計算する。③グロス(実際の打数)からハンデを引いたネットで順位を決める。隠しホールがどこかは終わるまで分からないので、「隠しホールだけ手を抜く」ことができず、全員が18ホールを真剣に回ることになります。
用語の整理をしておくと、グロスは実際の打数の合計、ネットはグロスからハンデを引いた数字です。表彰の中心はネットの順位で、グロスの1位には「ベストグロス賞(ベスグロ)」を別に用意するのが一般的です。
計算式と計算例
ダブルペリアのハンデは、次の1本の式で決まります。
ダブルペリアの計算式
ハンデ =(隠しホール12ホールの打数の合計 × 1.5 − パー合計)× 0.8
「× 1.5」は12ホール分を18ホール分に引き伸ばす係数(18÷12)、「× 0.8」はハンデを実力より少し控えめにする係数です。パー合計は多くのコースで72ですが、71や73のコースではその数字を使います。
計算例1:グロス100、隠しホールの合計が70打
ハンデ =(70 × 1.5 − 72)× 0.8 =(105 − 72)× 0.8 = 33 × 0.8 = 26.4
ネット = 100 − 26.4 = 73.6
計算例2:グロス92、隠しホールの合計が60打
ハンデ =(60 × 1.5 − 72)× 0.8 =(90 − 72)× 0.8 = 14.4
ネット = 92 − 14.4 = 77.6
この2人を比べると、グロスでは8打差があるのに、ネットでは100の人が4.0打上回ります。上手い人が不利という意味ではなく、「隠しホールで多く叩いた人ほどハンデが大きくなる」仕組みなので、隠しホールでの叩き方次第で順位が入れ替わるということです。どのホールが隠しホールかで結果が大きく変わる理由は、実測データの節で数字にしています。
小数点の扱い
ハンデは 26.4 のように小数のまま使い、ネットも小数のまま比べるのが一般的です。四捨五入して整数にするコンペもありますが、同点が増えて表彰で揉めやすくなるので、小数のままにしておくのが無難です。ゴルフ場の集計サービスや上の計算ツールも小数1桁で出します。
上限とダブルパーカット(打数制限)
ダブルペリアには「打数が多いほどハンデが大きくなる」性質があるので、そのままだと大叩きした人が有利になりすぎます。そこで多くのコンペは、ハンデに上限を付けるか、ホールごとの打数に上限を付けます。どちらも「大叩きの影響を抑える」ためのルールで、案内に書いてある場合はそれに従い、書いていなければスタート前に決めておきます。
| ルール | 内容 | 向いている集まり |
|---|---|---|
| 上限36 | 計算したハンデが36を超えたら36にする。最も一般的 | 初心者から上級者まで混ざるコンペ |
| 上限40 | 36より少し緩い。初心者が多い集まりで使われる | 100〜120の人が中心 |
| 上限30 | 36より厳しい。実力を強めに反映させたいとき | 90〜100台が中心、常連の月例 |
| ダブルパーカット | 各ホールの打数を「パーの2倍」までに切り詰めてから隠しホールを合計する(パー4なら8打まで) | 1ホールの大叩きで結果が決まるのを避けたいとき |
| 上限なし | そのまま使う | 実力が揃っている集まり |
上限とダブルパーカットは併用できます。「ダブルパーカット・上限36」のように両方書いてあるコンペも多く、その場合は先に各ホールをパーの2倍で切り詰めてから合計し、出たハンデが36を超えていれば36にします。
実測:上限36に当たる人はどれくらいいるか
GolfCounter の2,666ラウンド(18ホール・ホール別の打数とパーが揃っているもの)で、各ラウンドに隠しホールを300通り当てて平均のハンデを出すと、次のようになりました。
| スコア帯 | ラウンド数 | 平均ハンデ | 上限30に当たる | 上限36に当たる | 上限40に当たる | ダブルパーカットで縮む幅 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 90未満(参考値) | 13 | 11.2 | 0% | 0% | 0% | −0.1打 |
| 90台 | 126 | 19.1 | 0% | 0% | 0% | −0.5打 |
| 100台 | 439 | 26.5 | 1.4% | 0% | 0% | −1.4打 |
| 110以上 | 2,064 | 44.2 | 99.9% | 75.3% | 56.8% | −6.5打 |
110以上のゴルファーは75.3%が上限36に当たります。この帯の平均ハンデは44.2なので、たとえばグロス110の人にそのまま付くとネットは65.8、上限36ならネットは74.0です。一方100台の人は上限36に当たりません(30なら1.4%)。つまり上限36は「110以上の人の追い風を止める」ルールで、110未満の人にはほぼ関係がありません。参加者の顔ぶれで上限を選ぶなら、110以上が多いコンペは36か40、100前後が中心なら30でも成り立ちます。ダブルパーカットで縮む幅は110以上で6.5打、100台で1.4打なので、大叩きの影響を抑える効果は上限よりずっと小さく、「保険」程度と考えてください。
実測データ:引き方でハンデは何打動くか、グロス1位は勝てるのか
「ダブルペリアは運と実力の両方」とよく言われますが、どれくらい運なのかを数字で見たことがある人は少ないはずです。ここでは、同じスコアのラウンドに隠しホールを300通り当てたときの「ハンデの動き幅」と、実ラウンド8本を無作為に組んだ「8人コンペ」を18,448回試算した結果を載せます。
同じ人でも、引き方だけでハンデはこれだけ動く
| スコア帯 | ハンデの動き幅(中央値) | 動き幅(上位10%) | 標準偏差 |
|---|---|---|---|
| 90未満(参考値) | 12打 | 16.8打 | 2.7打 |
| 90台 | 14.4打 | 19.2打 | 2.9打 |
| 100台 | 15.6打 | 21.6打 | 3.2打 |
| 110以上 | 20.4打 | 27.6打 | 4.1打 |
100台の人で見ると、同じスコアカードでも隠しホールの引き方によってハンデが中央値で15.6打、上位10%では21.6打も動きます。90台でも14.4打です。ネットの順位争いは数打の差で決まるので、「隠しホールがどこに来るか」だけで順位がいくつも入れ替わるのは、感覚ではなく数字の上でも本当です。
8人コンペを18,448回試算
隠しホールを引き直すと優勝者が 59% 入れ替わる
同じ8人・同じスコアで、隠しホールだけを引き直したときにネット1位が別の人になった割合(上限36)。上限を36から「なし」に変えると31.8%、36から30に変えると23.5%、36から40では12.4%の試算で優勝者が変わりました。
グロス1位はネットでも勝てるのか
| 上限 | グロス1位がネットでも優勝 | 優勝者のグロス順位(平均) | 下位半分からの優勝 | 優勝者の平均ハンデ | 1位が同点 |
|---|---|---|---|---|---|
| なし | 34.6% | 2.7位 | 18.8% | 34.8 | 5.4% |
| 40 | 44.9% | 2位 | 3% | 29.8 | 6.4% |
| 36 | 51.8% | 1.8位 | 1.8% | 28.3 | 5.2% |
| 30 | 67.6% | 1.4位 | 0% | 25.5 | 4.2% |
上限がないと、グロス1位がネットでも勝つのは34.6%で、8人中の下位半分から優勝する人が18.8%います。上限36にすると、グロス1位の優勝が51.8%に上がり、下位半分からの優勝は1.8%まで減ります。上限30ではグロス1位が67.6%で勝ち、下位半分からの優勝は0%なので、かなり実力順に近づきます。定番の上限36は「上手い人が勝ちやすいが、半分近くは番狂わせが起きる」というちょうどよい塩梅にあることが分かります。
試算の前提:GolfCounter の実ラウンドのうち18ホールすべての打数とパーが記録されているもの(2,666ラウンド。スコア帯の内訳は110以上 2,077、100台 442、90台 132、90未満 15。表のラウンド数は、このうち「前半6・後半6でパー合計48」の組み合わせが存在するラウンドです)。「上限に当たる」は、300通りの引き方の平均ハンデが上限を超えたラウンドの割合です。8人コンペは実ラウンドを無作為に8本組み合わせた18,448組で、実際のコンペのように同じコースを回った8人ではありません。隠しホールは各ラウンドのコースのパーで「前半6・後半6・パー合計48」を満たすように引き、パー合計とダブルパーカットもそのコースのパーで計算しています。ラウンド数が100未満の帯は参考値です。集計値のみを公開し、個人のスコアは含みません。
幹事の手順:抽選・集計・表彰・同点の決め方
幹事がダブルペリアで当日にやることは、順番にすると次の5つです。段取りの全体(案内・予約・景品)はコンペ幹事の完全マニュアルにまとめています。
- スタート前にルールを配る:方式(ダブルペリア)、上限(36など)、ダブルパーカットの有無、同点の決め方、ニアピン・ドラコンの対象ホール(対象ホールの決め方)。紙1枚か LINE の一斉送信で十分です。
- 全員のスコアカードを集める:ホール別の打数が要ります。合計だけでは計算できません。回収し損ねが一番多い失敗なので、ホールアウト直後に「カードを幹事へ」を徹底します。
- 隠しホールを引く:前半6・後半6、パー合計48。全員の前で引くか、ゴルフ場に任せます。
- ハンデとネットを出す:各自の隠しホールの合計 → 計算式 → 上限で切り詰め → ネット。人数分を手計算すると時間がかかり、写し間違いも起きます。アプリの自動集計か、ゴルフ場の集計サービスを使うのが確実です。
- 表彰する順番:隠しホールの発表 → ネット順位(下位から発表すると盛り上がる)→ ベストグロス → ニアピン・ドラコン → ブービー・飛び賞。優勝者を最後にします。
ネットが同点のときの決め方(カウントバック)
試算では8人のコンペでも1位が同点になる確率が5.2%(上限36)あります。決め方はスタート前に決めておき、案内に書きます。一般的な順番は次のとおりです。
- ハンデの少ない方(=グロスの良い方)を上位にする。これだけで大半は決まります。
- それでも同じなら「カウントバック」:後半9ホールのネット → 後半6ホール → 後半3ホール → 18番ホールの順で比べ、良い方を上位にします。
- それでも同じなら年齢が上の人を上位にする、じゃんけん、など。ここは笑って決められる方法で構いません。
ハンデの小数を四捨五入すると同点が増えるので、小数のまま比べるのが同点を減らす一番の対策です。
ペリア・新新ペリア・スクラッチとの違い
| 方式 | 隠しホール | 計算式 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ダブルペリア(新ペリア) | 12ホール(前半6・後半6、パー合計48) | (合計 × 1.5 − パー)× 0.8 | 現在の主流。運と実力のバランスがよい |
| ペリア | 6ホール(前半3・後半3、パー合計24) | (合計 × 3 − パー)× 0.8 | 運の要素が大きい。今は少ない |
| 新新ペリア(トリプルペリア) | 18ホール全部(隠しホールなし) | (合計 − パー)× 0.8 | 運の要素がなく、ほぼ実力順。上級者の集まり向け |
| スクラッチ | なし | ハンデなし(グロスで順位) | 競技志向。初心者は入賞できない |
| アンダーハンデ | なし | 事前に決めた各自のハンデを引く | 常連の集まり向け。初参加の人のハンデをどう決めるかが課題 |
初参加の人がいる、実力差が大きい、という一般的なコンペなら、ダブルペリアに上限36が最も無難です。全員が常連でハンデを持っているならハンディキャップを使うアンダーハンデ、上級者だけなら新新ペリアかスクラッチ、というのが使い分けの目安です。
集計をアプリで自動にする
幹事の負担は「スコアカードの回収」と「人数分のハンデ計算」に集中します。GolfCounter のコンペ機能では、幹事が招待リンクを送るだけで参加者各自のスコアがそのまま集まり、隠しホールの抽選、上限を反映したハンデとネットの順位、ニアピン・ドラコンの記録、表彰用の PDF まで自動で出ます。アプリを持っていない同伴者の分は幹事が代理で入力できます。この機能は次回のアップデートから使えるようになります。
参加者としても、自分の18ホールを記録しておけば、コンペ後にハンデとネットを自分で確かめられます。次のコンペまでにスコアを縮めたい方は100切りの実データを、アプリ選びはスコア管理アプリの比較もあわせてどうぞ。
よくある質問
ダブルペリアと新ペリア方式は同じもの?
同じものです。6ホールを使うペリア方式の倍の12ホールを使うので「ダブル」、ペリアの後にできたので「新」と呼ばれています。案内にどちらが書いてあっても計算は変わりません。
隠しホールの合計が少ないとハンデはマイナスになる?
式の上ではマイナスになり得ますが、ほとんどのコンペはハンデの下限を0にします。隠しホールで合計48打(全部パー)なら(48×1.5−72)×0.8=0で、それより少なければ0として扱います。
パーが72ではないコースではどう計算する?
式の「72」の部分をそのコースのパー合計(71、73など)に置き換えます。隠しホールのパー合計48は「パー合計の3分の2」なので、パー71や73のコースでは47や49に近い組み合わせを選ぶゴルフ場もあります。ゴルフ場の集計を使うなら、その場のやり方に合わせてください。
9ホールのコンペでもダブルペリアは使える?
使えますが、隠しホールは6ホール(パー合計24)にし、式は(合計 × 1.5 − 9ホールのパー合計)× 0.8 に読み替えます。ハーフのコンペでは運の要素がさらに大きくなるので、上限を低めに設定するのが一般的です。
ハンデの上限は36と40のどちらがいい?
実測の試算では、110以上のゴルファーの75.3%が上限36に当たり、上限40でも56.8%が当たります。初心者が多い集まりで「初心者にも優勝の目を残したい」なら40、常連中心なら36か30が目安です。上限36から40に変えると、8人コンペで優勝者が変わる確率は12.4%でした。
ダブルペリアで優勝を狙うコツは?
隠しホールはどこか分からないので、狙って取る方法はありません。ただ「大叩きのホールが隠しホールに入ればハンデが増える」ため、大叩きを恐れる必要はなく、逆に安全に刻んで全ホールをボギーで揃えると、ハンデが小さくなって不利になることがあります。いつもどおり回るのが一番です。