ニアピンとは?ルールと誰も乗らない時の決め方|100台でも1打目で乗るのは12.3%実測2,330ラウンドで「何人いれば誰か乗るか」を計算。測り方・旗の扱いを規則で確かめ、ドラコン賞のルールもまとめました
「ニアピンってグリーンに乗らないとダメ?」「ホールインワンはニアピンになるの?」「誰も乗らなかったらどうする?」——コンペの案内に「ニアピン・ドラコンあり」と書いてあっても、細かい決まりは会によって違い、当日になって揉めることも多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、ニアピンとドラコンの意味と当日の流れ、揉めやすいケースの決め方を表1枚にまとめました。さらに、スコア管理アプリ GolfCounter に記録された2,330ラウンド(パー3は9,513ホール)の実データで「パー3で1打目がグリーンに乗るのは何%か」を数え、「何人いれば誰かが乗るのか」を計算できるツールも用意しました。測り方や旗の扱いはゴルフ規則の原文で確かめています。幹事の方も参加する方も、ぜひ参考にしてください。
結論
- ニアピン:パー3の1打目でグリーンに乗せ、ピン(カップ)に一番近づけた人の賞。
- ドラコン:指定ホールの1打目でフェアウェイに残した中で、一番遠くへ飛ばした人の賞。
- どちらもゴルフ規則に定めはなく、条件はコンペごとに決めます(決めておく14項目の表)。
- 実測では100台の人がパー3で1打目を乗せるのは12.3%。よくある16人の顔ぶれでも、4つのパー3のどれかで誰も乗らない確率は51.4%。「誰も乗らなかったら」は必ず先に決めておきます。
2026-11-02更新
1. ニアピンとは(意味・英語・規則での位置づけ)
ニアピンは、パー3(ショートホール)のティーショットでグリーンに乗せ、ピンに一番近づけた人に贈る賞です。コンペの表彰では「ニアピン賞」「NP賞」と書かれることもあります。順位に関係なく誰にでも取れる可能性があるので、初心者が多いコンペでも盛り上がる定番の賞です。
「ニア(near=近い)」と「ピン(pin=旗竿)」を合わせた和製英語で、英語では「closest to the pin」などと呼ばれます。海外のコンペの案内で見かけたら同じものだと考えて大丈夫です。
出典:Wikipedia「ニアピン」(和製英語であること・英語での呼び方)
ゴルフ規則には「ニアピン」の定めがない
ゴルフ規則(R&A・USGA が定め、日本では JGA が採用している2023年版)の規則本文と用語の定義には、ニアピンもドラコンも出てきません。つまりニアピンは、コンペの主催者や仲間内で決める「余興の賞」です。だからこそ条件は自由に決められ、決めていないと揉めます。案内に書いておくべき項目は3章の早見表にまとめました。
一方で、ニアピンの最中に起きること(距離計で測ってよいか、グリーンに置いた旗にパットが当たったらどうなるか)は、ゴルフ規則がそのまま適用されます。こちらは6章で規則の原文に沿って説明します。
2. ニアピンの基本ルールと当日の流れ
ニアピンは複数の組が同じホールを順番に回るので、「暫定1位の印」を後ろの組に引き継いでいく仕組みになっています。印に使うのがニアピンフラッグ(名前を書ける小さな旗)です。
- 対象ホールの確認:スタート前に、ニアピンのホール番号を全員に伝えます(案内文・スコアカードに書いておく)。
- 1組目:対象ホールで1打目をグリーンに乗せた人のうち、ピンに一番近い人が、自分の球の横(ピン側)にフラッグを刺し、名前を書きます。
- 2組目以降:フラッグより近くに乗せた人がいれば、前のフラッグを抜いて自分の球の横に刺し直し、名前を書き換えます。近くなければそのままにします。
- 最終組:最後に立っていたフラッグの名前がニアピンです。最終組がフラッグを回収し、幹事に渡します。
- 表彰:ホールごとに「◯番ホール ニアピン◯◯さん」と発表します。
フラッグが無いときの代わり
ティーやボールマーカーに名前を書いたテープを貼って刺す、スコアカードの余白に「◯番 ◯◯さん ピンまで◯歩」と書いて次の組に伝える、などで代用できます。ゴルフ場によってはフラッグを貸してくれるので、予約時に聞いておくのが確実です(コンペ幹事の手順で手配のタイミングを説明しています)。
セルフプレー(キャディなし)では、フラッグの抜き差しを忘れて次のホールへ行ってしまうことがあります。「最終組だけが回収する」「抜いたフラッグは必ず刺し直す」の2点を、スタート前に一言伝えておくと安心です。
3. 揉めやすい14ケースの決め方(早見表)
ニアピンが揉める原因は、ほぼすべて「決めていなかった」ことです。次の表の「よくある扱い」を案内文にそのまま書いておけば、当日の言い争いはほぼ防げます。ドラコンの分も同じ表に入れました。
| ケース | よくある扱い | 別の決め方 |
|---|---|---|
| グリーンに乗らなかった(ラフ・バンカー・花道) | 対象外(1打目でグリーンに乗せることが条件) | 乗った人がいなければ、グリーン外でも一番近い人 |
| カラー(グリーンの縁の短い芝)に止まった | 対象外(カラーはグリーンではない) | カラーまで認める(事前に明記) |
| ホールインワン | ホールインワン賞があるならニアピンは対象外 | ホールインワン賞が無ければニアピンとして認める(その時点で確定) |
| OBで打ち直した球が乗った | 対象外(最初の1打目だけが対象) | 打ち直しも認める(まれ) |
| 2打目以降でピンに寄った | 対象外 | パー4・パー5で「セカンドニアピン」を別に設ける |
| 前の組のフラッグとほぼ同じ距離 | メジャーで測り、それでも同じなら先に乗せた人のまま | 両方を表彰する/じゃんけん |
| 測る位置 | カップの中心(旗竿の位置)から球まで | カップの縁から測る(どちらかに統一) |
| フラッグの刺し忘れ・持ち去り | スコアカードに名前と歩数を書いて次の組に伝える | そのホールは該当なし |
| 誰も乗らなかった | 該当なし | 次のパー3へ持ち越し(キャリー)/グリーン外でも一番近い人 |
| 持ち越し中に最後のパー3でも誰も乗らなかった | 持ち越し分も含めて該当なし | パー4・パー5のセカンドニアピンに回す |
| ニアピンの人が3パットした | そのまま獲得(コンペではパー縛りを付けないのが普通) | パー以下で上がった場合だけ獲得(パー縛り) |
| 女性・シニアが前のティーから打つ | 同じフラッグで競う | 女性の部を分ける/ニアピンを2本用意する |
| ドラコン:ファーストカット(フェアウェイ脇の少し長い芝) | 対象外(フェアウェイに止まった球だけ) | ファーストカットまで認める |
| ドラコン:誰もフェアウェイに残らなかった | 該当なし | ラフも含めて一番遠い人 |
このうち実際に一番よく起きるのが「誰も乗らなかった」です。どれくらいの頻度で起きるのかは、次の章で実データから数字にしました。パー縛りや「消しゴム」など、仲間内の握りでニアピンを点数にする遊び方はオリンピックのルールで詳しく説明しています。
4. 実測:パー3で1打目が乗るのは何%?何人いれば誰か乗る?
「ニアピンなんて誰かは取るだろう」と思われがちですが、パー3でティーショットをグリーンに乗せるのは、一般のゴルファーにとって簡単ではありません。GolfCounter に記録された実ラウンドで数えると、次のようになりました。
パー3で1打目がグリーンに乗った割合(全体)
8.1%(9,513ホール中)
GolfCounter の実ラウンド2,330ラウンド。利用者は初心者寄りなので、全体の値はコンペ全体の平均より低めに出ます。下のスコア帯別の表で、参加者の顔ぶれに近い帯を見てください。
スコア帯別:1打目でグリーンに乗る割合
| いつものスコア | ラウンド数 | 乗った割合 | 95%の幅 |
|---|---|---|---|
| 〜99(参考値) | 102 | 17.9% | 13.9〜22% |
| 100〜109 | 352 | 12.3% | 10.7〜14.5% |
| 110〜119 | 607 | 8.9% | 8.4〜9.9% |
| 120〜129 | 580 | 7.7% | 6.5〜8.7% |
| 130以上 | 689 | 4.1% | 3.3〜5% |
100台の人で12.3%、つまりパー3を約8回打って1回乗るペースです。110台は8.9%、120台は7.7%、130以上は4.1%まで下がります。99以下の人でも17.9%(約6回に1回)です(この帯はラウンド数が少ないので幅を見てください)。
人数別:1つのパー3で誰も乗らない確率
全員が同じスコア帯だとしたときに、1つのパー3で「誰も1打目で乗らない」確率です。1組4人なので、8人=2組、16人=4組です。
| 人数 | 〜99 | 100〜109 | 110〜119 | 120〜129 | 130以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 4人(1組) | 45.4% | 59.1% | 69.0% | 72.6% | 84.5% |
| 8人(2組) | 20.6% | 34.9% | 47.6% | 52.6% | 71.4% |
| 12人(3組) | 9.4% | 20.6% | 32.8% | 38.2% | 60.3% |
| 16人(4組) | 4.3% | 12.2% | 22.6% | 27.7% | 50.9% |
| 20人(5組) | 1.9% | 7.2% | 15.6% | 20.1% | 43.0% |
| 24人(6組) | 0.9% | 4.2% | 10.8% | 14.6% | 36.4% |
| 32人(8組) | 0.2% | 1.5% | 5.1% | 7.7% | 25.9% |
| 40人(10組) | 0.1%未満 | 0.5% | 2.4% | 4.0% | 18.5% |
1組4人だけの仲間内ニアピンでは、100台の4人でも59.1%の確率で誰も乗りません。コンペでよくある16人(4組)でも、全員が110台なら22.6%、120台なら27.7%のホールで該当者なしになります。「誰も乗らない確率」を10%以下にするには、全員100台なら18人、110台なら25人、120台なら29人が必要です。
よくある16人のコンペの例
4つのパー3のどれかで誰も乗らない確率 51.4%
99以下2人・100台5人・110台5人・120台3人・130以上1人の16人の場合。1つのパー3で誰も乗らない確率は16.5%で、パー3が4つあると、どこか1ホールでも空く確率は上の51.4%まで上がります。顔ぶれを変えた計算は次の章のツールでできます。
乗っても、パー以上で上がれたのは42.8%
1打目で乗せたホール(ホールインワンを除く771ホール)のうち、2パット以内でパー以上に上がったのは42.8%、3パット以上は57.2%でした。乗ったといってもピンから遠い位置が多いということです。コンペのニアピンに「パー縛り(パー以下で上がらないと権利なし)」を付けると、該当者なしのホールがさらに増えます。コンペではパー縛りを付けないのが普通なのは、この数字からも納得できます。
集計の方法:GolfCounter の記録は、ホールごとに「パット以外のショット数」と「パット数」を分けて数えます。パー3で「パット以外が1打」だったホールを「1打目でグリーンに乗った」とみなしました(パット0はホールインワンで、この期間は1件)。カラーからパターで打った分をパットに数える人もいるため、厳密な「グリーンに乗った」割合はこの値以下になり得ます。対象は、18ホールすべての打数とパットが入り、コースのパー(合計70〜74)が登録されているラウンドです。パー4・パー5を「パット以外1打」で記録したホールがあるラウンド(501件)は、コースのパーと実際のホールがずれているか、パットの数え方が違う記録とみなして除きました(除く前の全体の割合は7.4%)。入力した端末による差は小さく、Apple Watch 8%・iPhone 8.5%です。95%の幅はラウンド単位で引き直す方法(ブートストラップ)で出し、ラウンド数が100未満の帯は載せていません(90未満の帯は件数が足りないため「99以下」にまとめています)。人数別の表は、各人が帯の割合で独立に乗るとした計算です。実際のコンペは全員が同じホールを打つので、難しいホールでは誰も乗らない確率がこれより高く、易しいホールでは低くなります。集計値のみを公開し、個人のスコアは含みません。2026-11-03時点。
5. 「誰も乗らない確率」計算ツール
参加者の「いつものスコア」ごとの人数と、ニアピンにするパー3の数を入れると、1つのパー3で誰も乗らない確率、誰も乗らないホールの数の平均、全部のパー3でニアピンが出る確率を出します。帯ごとの「乗る割合」は4章の実測値です。案内文に「誰も乗らなかったときの扱い」を書くかどうか、景品をいくつ用意するかの判断に使ってください。
参加者を「いつものスコア」ごとに入れてください。全員が同じくらいなら、1つの帯にまとめて入れてもかまいません。
全員のスコアが分からないときは、参加者に「だいたいのスコア」を聞くか、幹事の感覚で帯に振り分けてください。ゴルフを始めたばかりの人は「130以上」に入れると実態に近くなります。
6. 測り方と旗の扱い(ゴルフ規則で確認)
ニアピンそのものは規則にありませんが、測るときに使う道具や、グリーンに置いたフラッグは、ゴルフ規則の扱いを受けます。ここでは2023年版ゴルフ規則(R&A の公式サイトに日本語版があり、JGA のサイトからも案内されています)の原文で確かめた範囲だけを書きます。
測り方:近いときはメジャー、距離計も規則上は使える
ほとんどの場合は見た目か歩測で決まります。迷うほど近いときは、カップの中心から球までをメジャーで測るのが確実です。メジャーを持ってくる人は少ないので、幹事が1本カートに積んでおくと助かります。
レーザー距離計やGPSで測ってもよいかについて、ゴルフ規則(規則4.3a(1))は「距離や方向に関する情報を得ること(例えば、距離計測機器やコンパス)」を認められる使い方として挙げています。ただし同じ箇所で、委員会は距離計測機器の使用を禁止するローカルルールを採用できる(ローカルルールひな型G-5)とされているので、ゴルフ場やコンペのローカルルールで禁止されていなければ使える、ということになります。距離計の選び方はゴルフ用レーザー距離計の選び方にまとめています。
出典:R&A「ゴルフ規則 規則4 プレーヤーの用具」4.3a(1)(randa.org 日本語版)
迷いそうなら写真を1枚:球とピン(フラッグ)を同じ画面に
近さが微妙なときや、前の組のフラッグとどちらが近いか迷うときは、球とピン、またはニアピンフラッグが同じ画面に入るように、少し離れた所からスマホで1枚撮っておくと、あとで見比べられます。ドラコンなら、フェアウェイに止まった球と名前を書いたフラッグを1枚に入れます。表彰式で「これくらい寄った」と見せられる記念にもなります。
- 撮るのはパットを始める前に1〜2枚。後ろの組が待っているパー3では、撮影に時間をかけません。
- 球の真上ではなく、カップと球を結ぶ線の横から。前後に並んで写ると距離が分かりにくくなります。
- 他の人のパットの線を踏まない。撮る位置まで歩くときも、グリーン上のマナーは同じです。
撮った写真は、表彰式のあとにスコアを写真に重ねるアプリでその日のスコアを入れておくと、何のコンペのどのホールだったかが一目で分かります。コンペ全体で撮る場面や担当の決め方はゴルフコンペの写真撮影ガイドにまとめています。
グリーン上のフラッグにパットが当たったら
ニアピンフラッグはグリーン上の球の横に刺すので、後からパットする人の球が当たることがあります。ゴルフ規則では、フラッグのような人工物は「障害物」で、無理なく動かせるものは「動かせる障害物」にあたります(用語の定義)。動かせる障害物は、罰なしにどこでも取り除くことができます(規則15.2a(1))。パットの線に近ければ、打つ前に抜いておくのが一番です。
取り除かずに打って、グリーンからプレーした球がグリーン上の動かせる障害物に当たったことが分かっているか事実上確実な場合は、そのストロークを再プレーします(規則11.1b(2)。ボールマーカーや止まっている球、旗竿などは例外として別の扱い)。罰はありませんが、打ち直しになるので、パットの前にフラッグを抜いて、終わってから刺し直す習慣にしておくと揉めません。
出典:R&A「ゴルフ規則 規則11」11.1b(2)、「規則15」15.2a(1)、「用語の定義」障害物・動かせる障害物(規則11/規則15)
測るために旗竿を抜いたら
カップまでの距離を測るために旗竿を抜くことがあります。旗竿を立てたままパットするか抜いて打つかは、打つ人がストロークの前に決められます(規則13.2a)。立てたままの旗竿に球が当たっても罰はありません。測り終わったら、次に打つ人に「旗竿は立てる?抜く?」と一声かけると親切です。
出典:R&A「ゴルフ規則 規則13 パッティンググリーン」13.2a(randa.org 日本語版)
7. ドラコンとは・ドラコン賞のルール
ドラコンは「ドライビングコンテスト(driving contest)」を略した言葉で、指定されたホールのティーショットで一番遠くへ飛ばした人に贈る賞です。条件として「フェアウェイに止まった球だけ」とするのが一般的で、飛ばしても曲がってラフや林に入れば対象外です。ニアピンと同じくフラッグで暫定1位を引き継ぎ、最終組が回収します(日本プロドラコン協会もコンペのドラコンをこの流れで紹介しています)。
出典:一般社団法人日本プロドラコン協会(JPDA)「コンペやラウンドでのドラコンルール」
なお「ドラコン」で検索すると出てくる、飛距離そのものを競う大会(ロングドライブ競技)はプロ・アマの競技で、コンペのドラコン賞とは別物です。
「フェアウェイ」の範囲はコンペで決める
ゴルフ規則には「フェアウェイ」という用語の定義がありません。フェアウェイもラフも、規則上は同じ「ジェネラルエリア」(ティーイングエリア・ペナルティーエリア・バンカー・パッティンググリーン以外のコース全体)です。つまりドラコンの「フェアウェイキープ」の範囲も、コンペで決めることになります。迷いやすいのは次の3つです。
- ファーストカット(フェアウェイの脇の、少し長く刈った芝):対象外にするのが一般的。認める場合は案内に書きます。
- 隣のホールのフェアウェイ:対象外。そのホールのフェアウェイだけが対象です。
- カート道路の上を転がって伸びた球:止まった位置がフェアウェイなら対象にするか、扱いが分かれるので事前に決めます。
出典:R&A「ゴルフ規則 用語の定義」ジェネラルエリア(randa.org 日本語版)
ドラコンをみんなが楽しめるようにする工夫
- ドラ短賞:フェアウェイに残った中で一番飛ばなかった人の賞。飛ばない人にも目が出ます(JPDA の同じページでも紹介されています)。
- 女性・シニアの部:前のティーから打つ人は別のフラッグで競います。同じフラッグにするなら、それも案内に書いておきます。
- 誰も残らなかったとき:ドラコンは該当なしにするのが普通です。ラフも含めて一番遠い人にする方法もあります。
安全のために
ドラコンのホールでは、いつもより思い切り振る人が増えます。前の組が完全に打球の届かない所まで進んでから打つよう、スタート前に一言添えてください。フラッグを刺しに行くときも、後ろの組が打たないことを確かめてから動きます。
8. 対象ホールの選び方
どのホールを対象にするかで、誰も乗らない・揉めるといったトラブルの起きやすさが変わります。ニアピンとドラコンそれぞれの定番の選び方をまとめました。
ニアピン:パー3全部が基本
ニアピンはパー3の全ホールにするのが定番です。実測では、ラウンドのパー3の数は4つが93.1%で、ほとんどのコースは4ホールです。景品も4つ用意します。人数が少なく(2組以下など)誰も乗らないホールが多くなりそうなときは、計算ツールで確かめたうえで、OUT・INで1ホールずつに絞るのも手です。距離が長すぎるパー3ばかりのコースでは、前のティーから打つ人との差が気になるので、女性の部を分けるかどうかも合わせて決めます。
ドラコン:前半・後半で1ホールずつ
ドラコンは前半(OUT)・後半(IN)からそれぞれ1ホール、真っすぐでフェアウェイが広いパー5かパー4を選ぶのが一般的です。ドッグレッグ(途中で曲がっている)ホールや、ティーから落としどころが見えないホールは、曲がった球や飛びすぎた球の位置が分からず揉めるので避けます。迷ったら、予約のときにゴルフ場へ「ドラコンに向くホールはどこか」を聞くのが確実です。
ホール番号が決まったら、案内文とスコアカードに書きます。案内文の作り方はコンペ幹事の手順(賞品と対象ホール)に、文面をそのまま作れるジェネレーターがあります。
9. ニアピン賞・ドラコン賞の景品と予算
ニアピン賞・ドラコン賞は、順位に関係なく誰にでも当たる賞です。賞品の予算は、コンペ幹事の手順の目安で「ニアピン・ドラコン合わせて賞品総額の15%前後」です。ニアピンが4ホール、ドラコンが2ホールなら6つに分けることになるので、1つあたりは優勝賞品よりずっと小さく、ゴルフボール1ダースや商品券などの「その場で持ち帰れて、かさばらない物」がよく選ばれます。人数と会費から賞ごとの金額を出すならゴルフコンペの景品の予算と数を計算するツールが使えます。
誰も乗らなかったホールの景品は、持ち越し(キャリー)にするなら次のホールへ、該当なしにするならブービー賞や飛び賞に回すなど、行き先も決めておくと表彰式で迷いません。
10. 当日の記録をアプリで済ませる
ニアピン・ドラコンで一番面倒なのは、フラッグの回収漏れと「結局誰だった?」の確認です。GolfCounter のコンペ機能(ホーム画面右上の「みんなで」から開くゲーム一覧の「コンペ」)では、次のように当日の記録までアプリで完結します。
- 対象ホールは自動:コースのパーから、ニアピンはパー3の全ホール、ドラコンは前半・後半それぞれ最初のパー5を自動で選びます(距離のデータは使わないので「一番長いホール」は選ばれません)。変更もできます。
- 保存した直後に1回だけ聞く:対象ホールのスコアを保存すると「◯H ニアピン!誰が取った?」と聞かれ、取った人を選ぶだけ。「誰も乗らなかった」「誰も届かなかった」も選べます。あとから「みんなで」の画面で入力・訂正もできます。
- アプリを持っていない人の分も:幹事が代理でスコアを入れられます。
- 表彰用のPDF:ネット順位と一緒に、ニアピン・ドラコンの受賞者を A4 の結果表に出せます。
持ち越し(キャリー)を自動で数える機能は今のところありません。持ち越しにする場合は、受賞ホールの記録とは別に幹事がメモしておいてください。ハンデ戦の集計方法はダブルペリア(新ペリア方式)の計算方法で詳しく説明しています。
11. よくある質問
ニアピンとドラコンの違いは?
ニアピンはパー3の1打目でグリーンに乗せ、ピン(カップ)に一番近づけた人の賞、ドラコンは指定ホールの1打目でフェアウェイに残した中で一番遠くへ飛ばした人の賞です。ニアピンは正確さ、ドラコンは飛距離を競います。どちらもゴルフ規則には定めがなく、コンペごとに条件を決めます。
ホールインワンはニアピンになる?
決まりはありません。「カップまで0ヤードなので一番近い」として認める会と、「ホールインワン賞が別にあるので対象外」とする会があります。ホールインワン賞を用意しているならニアピンは対象外、用意していないなら認める、と決めておくと二重取りも取りこぼしも起きません。
誰もグリーンに乗らなかったら?
「該当なし」「次のパー3へ持ち越し(キャリー)」「グリーン外でも一番近い人」のどれかを事前に決めます。実測では100台の人が1打目で乗る割合は12.3%で、8人(2組)が全員100台でも1つのパー3で誰も乗らない確率は34.9%あります。
ニアピンは何ホールでやる?
パー3の全ホールが定番です。実測ではコースのパー3は1ラウンドに4つが93.1%で最も多く、景品も4つ用意するのが基本になります。人数が少なく誰も乗らないホールが多そうなら、OUT・INで1ホールずつに絞る方法もあります。
ニアピンは英語で何という?
ニアピンは和製英語で、英語では「closest to the pin」などと呼ばれます(出典:Wikipedia「ニアピン」)。
距離計(レーザー)でニアピンを測ってもいい?
ゴルフ規則(規則4.3a)は距離計測機器で距離の情報を得ることを認めています。ただしコンペの委員会がローカルルールで使用を禁止できる(ローカルルールひな型G-5)ので、ゴルフ場やコンペで禁止されていなければ使えます。
ニアピンのオリンピックとの違いは?
仲間内の握り「オリンピック」では、ニアピンを点数の1つとして扱い、パー以下で上がらないと権利を失う「パー縛り」を付けることが多いです。コンペのニアピン賞は、ふつうパー縛りを付けません。
12. まとめ
ニアピンは「パー3の1打目でグリーンに乗せ、ピンに一番近い人」、ドラコンは「指定ホールの1打目でフェアウェイに残した中で一番遠い人」の賞です。どちらもゴルフ規則に定めがないので、早見表の項目を案内文に書いておくことが、揉めないための一番の近道です。
そして意外と知られていないのが、パー3で1打目を乗せるのは100台の人でも12.3%しかないことです。少人数や初心者の多いコンペでは「誰も乗らなかった」が普通に起きるので、計算ツールで顔ぶれに合わせて確かめ、扱いを先に決めておきましょう。当日の記録はスコアと一緒にアプリに任せると、表彰式までスムーズです。